3Mix-MP法とは?
足立区西新井駅近く梅島3丁目の歯医者・ヒロ歯科クリニック院長の佐藤浩史です。
今でもたまにメディアで取り上げられ、お問い合わせもたまにある3Mix-MP法についての私の見解です。
以前、テレビで3Mix-MP法についての特集を見ました。番組ではこの方法は口内を無菌状態にする抗生物質による歯科治療を開発して、歯を削らなくてよい治療法と紹介しており、治療回数も1回で完治するというのです。
番組を見ているとまるで夢の治療のように思えます。しかし番組内ではとても重要なことが解説されていませんでした。それは・・・・歯科治療において日本(厚労省)で認可された薬剤ではないということです。
もちろん骨の人工補填材など認可されてない材料でよいものはたくさんあります。それらの多くは欧米などでは口腔内に使用可能であるが、日本では薬事法の関係などで認可が下りていないものなどがほとんどです。しかし、3Mix-MP法はそのようなものと大きく異なります。
一番問題なのは研究(論文)が充分でないことです。本当によい方法であれば、臨床応用に必要な研究を多く行い、学会で有効な治療法と認められることが必要でしょう。しかし、研究論文が圧倒的に少なく、実際に今の状態ではこの方法は認可されることはないでしょう。今はエビデンスに基づく治療が重要視されています。そういう意味では3Mix-MP法はエビデンスに基づいた治療とは残念ながらいえません。背景には認可を得るためには莫大な費用がかかることなどの理由もありますが、開発者の先生が本当に良い治療法だと思い、全国に広めたいのなら、認可を得るような活動をしていただきたいと思います。
3Mix-MP法についての日本歯科保存学会の見解 についてもご参照ください。
最新の治療=3Mix-MP法ではありませんよ。